かわいく中小企業経営を知るメディア Nekodemo(ネコデモ)ロゴ

経営を"かわいく"学ぶ Nekodemo 〜ネコデモ〜

経営革新計画

事業の未来を描く経営計画。企業の成長させるためにはとても大事な物なのですが、忙しい中小企業の経営者は、経営計画を立てる余裕がなかったりします。将来への夢や素晴らしいアイデアがあっても、その夢やアイデアを計画書として見える化しないと、他の人に伝わらず実現できません。そうした、夢やアイデアを計画書として見える化することを支援して、都道府県が承認する経営革新計画を活用して経営計画を策定してみませんか?

経営革新計画の概要

経営革新計画とは、中小企業が新しい事業活動への取り組むことで、経営の改善を図る経営計画を都道府県が承認する制度です。経営計画を策定するにあたり、様々な専門家から適切なアドバイスを受けられることで、中小企業だとなかなか難しいこともある精緻な計画を立てることができます。また、都道府県からの経営計画のお墨付きがもらえるということで、補助金の加点になるなど、計画実行の後押しも得られます。

経営革新計画のメリットは?

経営革新計画を通して経営計画を見える化し承認を受けることは、様々なメリットがあります。

企業の将来を共有できる

経営革新計画の申請のためには、経営計画を文書として作成する必要があります。文書化された経営計画を活用して自社の将来を語っていくことは、金融機関、取引先、投資家などの外部のステークホルダーからの協力を得やすくなります。また、文書になった経営改革は自社の将来像を従業員へ浸透させやすくなり、モチベーションアップにもつながります。

信用力アップ

経営革新計画の承認を得るためには、しっかりとした経営計画を策定し都道府県の厳しい審査に通る必要があります。厳しい審査を経て承認を得た経営計画のある企業は、金融機関や取引先からの信用力がアップします。

計画的な経営を身につけられる

経営革新計画の申請を通じて、経営計画をどのように立案の方法を身につけることができます。将来の夢の実現に向けた具体的な経営計画があることで、その計画にしたがった経営を実行することができます。また、計画があるということは、計画通りに進んでいるのか逐次振り返りを行い、より素晴らしい経営へと変えていくこともできます。

各種支援を受けられる

経営革新計画が承認された企業は、経営革新計画にある事業を進めていくに必要な資金について、政府系金融機関の低利融資制度の活用や信用保証協会の補償限度額の別枠など様々な支援を受けることができます。他にも、投資や事業展開への支援、都道府県ごとの支援など様々な支援が用意されています。

補助金などの加点になる

経営革新計画の承認は補助金の加点になることがあります。加点されることで、補助金の採択の可能性がアップします。

関連記事:ものづくり補助金に採択されるために知っておこう!!加点と減点でアップダウン!

経営革新計画をどんな企業が申請できるの?

経営革新計画の申請できるのは、個人事業主を含む中小企業です。中小企業認定を受けられる中小企業の規模は以下の通りです(中小企業等経営強化法第2条第1項の中小企業)

業種資本金・出資総額従業員数
製造業その他3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
小売業5千万円以下50人以下
サービス業5千万円以下100人以下
ゴム製品製造業3億円以下900人以下
ソフトウェア業又は
情報処理サービス業
3億円以下300人以下
旅館業5千万円以下200人以下

また、直近1年以上の営業実績があり決算を行っていることも要件となっているため、創業間もない企業やこれから創業を考えている人は対象外となっています。

経営革新計画はどのような経営計画を立てるの?

経営革新計画に申請する経営計画には「新事業活動」に取り組み、「経営の相当程度の向上」が達成できる計画を立てる必要があります。計画は3年間、4年間、5年間のいずれかの期間を選びます。

新事業活動とは

経営革新計画には、今までの事業の範囲にとどまらない新しい事業活動への取組を計画しないといけません。

経営革新計画の新事業活動には以下の4つの類型があります。

  • 新商品の開発又は生産
  • 新役務(サービス)の開発又は提供
  • 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
  • 役務(サービス)の新たな提供の方式の導入、その他の新たな事業活動

経営の相当程度の向上とは

経営革新計画が計画終了したときに経営状況が良くなるように計画を立てます。計画終了時の付加価値額もしくは一人当たりの付加価値額の伸び率と経常利益の伸び率が一定以上である計画にします

計画期間「付加価値額」、
又は「一人当たりの付加価値額」
「経常利益」
3年間9%以上3%以上
4年間12%以上4%以上
5年間15%以上5%以上

経営革新計画の申請方法は?

経営革新計画は登記状の本社がある(個人事業主の場合は住民登録のある)都道府県への申請になります。

都道府県ごとに必要な申請書類や申請方法が異なるので、まずは都道府県の産業支援を担当している部署にご相談ください。

経営革新計画を立てるのが難しいと感じたら?

経営革新計画を自分たちで立てることが難しいと感じたら、中小企業診断士などの中小企業の経営の専門家に相談してみるのも手です。

参考

東京都産業労働局 経営革新計画